グリーフケアについて

“グリーフ（Grief)”とは、日本語に訳すと「悲嘆」を意味する言葉です。
悲嘆という、人としての自然な感情についての研究がすすみ、現在では“グリーフ”は、死別に関わらず離別（離婚などによる家族との別れ等）や、身体機能の喪失、社会的地位や役割の喪失等、様々な喪失に際して起こる心身の反応のことを指す用語として用いられるようになりました。
死別は、人生のなかでも大きな喪失体験の一つです。そのため、心と体には、特に大きなストレスとなりやすく、様々な変化がおこりやすいと言われています。グリーフケアは、そういった変化をゆっくり見守りながら、今ある生活を支えるために寄り添う営みのことを指します。

心には、このような変化があるかもしれません

• 頭の中がまっ白になって、何が起きたのか理解できなくなる
• どんな事に対しても腹立たしく、やり場のない怒りを感じる
• 後悔ばかりがつのり、無力感や、生きる意味がないと感じる

体には、このような変化が表れるかもしれません

• 食欲が全くなくなる、あるいは、むやみに食べてしまう
• 夜になると全く眠れなくなる
• 息苦しさ、めまい、頭痛や疲労感

これらの変化は自然なこころの動きであり、また、こういった変化が表れる度合いには個人差があります。
普段はそこまで大きく表れなくても、誕生日等が近づくと表れるといった「記念日反応」というものもあります。
悲しみへの向き合い方は人それぞれで、こうならなくてはいけない、ということはありません。